今じゃ大きな愛

4人を応援したい

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド

 

「ピンクとグレー」(2016年)以来振りに、1人で映画を見に行ってきました。そもそも、ピンクとグレーの前に見たのが子供達と行ったポケモン(2005年ぐらい?)っていうレベルなんやけど 笑

 

そんな私が映画を見たいと思った理由はただひとつ。

ブラッドピッドとレオナルドディカプリオの共演。

めっちゃエモい 笑

 

リバー・ランズ・スルー・イットでフライ・フィッシングをしていた爽やかな青年が、セブンでは救いようの無い苦悩に満ちた演技。あれは面白かった、ラストめっちゃ辛かった。

 

そしてディカプリオも当時めっちゃくちゃ可愛かったしカッコ良かったよね〜。タイタニックしかりロミオ&ジュリエットしかり。

この2人が共演すると知って、ミーハーな私は、

「『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』ふーん、昔むかし、、古き良き時代のハリウッドってカンジかな〜?」という程度で、何の予備知識もなく、且つ予習をする事もなく、いざ映画館へ。

そこで初めてタランティーノが監督っていうのを知って、ひょっとしてヤバイんじゃない?って思ったよね〜笑

 

思いっきりネタバレしています!

見る予定の人は読まないでね!

私は予備知識全く無しで見ることをオススメします。

 

1960年代のハリウッド。

ディカプリオ演じるリックは旬を過ぎた俳優役。もう一度這い上がろうとするが、悪役しか回ってこず、なかなかうまくいかない。そんな時、隣に越してきたのが有名監督と新進女優夫妻(ポランスキー監督とシャロン・テート)と知る。

一生懸命セリフを覚えたのにセリフが飛んでしまうリック(前日飲み過ぎたせい)、控え室のトレーラーで不甲斐ない自分自身にキレまくる姿は心が痛かった。。

でも、共演者の子役(まるで芦田愛菜ちゃんのような)に励まされたリックは、何かが目覚めたような素晴らしい演技をする。このシーンは全く別の作品のような、凄みのある演技。ディカプリオってこんな演技もするの?って純粋に驚いた。これがきっかけとなり、イタリアへ渡り成功を収め、美しい妻を連れてハリウッドへ戻る。

 

一方でブラッドピッド演じるクリフは仕事がない時はリックの送迎や家の修理をしたり。ようやく貰った仕事も自ら潰してしまったりするんやけど、ボサボサの汚い格好をしていてもブラピはめっちゃくちゃカッコイイ!

ヒッチハイクで偶然知り合ったヒッピーの少女を送っていくと、昔の友人が暮らす牧場へたどり着く。そこはもはやヒッピー達の溜まり場となっていて、ヒッピーの1人、ダコタ・ファニングが短い出演時間やけど気味の悪い存在感。明らか合法でないことで生計を立てている様子。薄気味悪い集落からハリウッドに戻るクリフ。

 

ブラピ、ディカプリオの時間軸に時々差し込まれる隣人のマーゴット・ロビー演じるシャロン・テート。ミニスカートにブーツ姿でパーティーに出かけたり、映画館で自分の演技がウケると可愛らしく喜んだり。とってもキュート。

数ヶ月後には妊娠し、大きなお腹で友人達と共に赤ちゃんを迎える準備をする。仕事で留守がちな監督の代わりに、友人達がシャロンを見守っているのかな。

タランティーノ作品にしては穏やかと思いつつ、伏線だろうなと思う所が多数。リックとクリフ以外は、実在した人物がキャラクターとして沢山出て来たのでそれも見応えがあった。

 

このまま終わるのかな〜と思っていると、夜中に様子の怪しいヒッピー達登場。

クスリでおかしくなっているのか、殺害する相手が引っ越していないと分かると、酒に酔っぱらったリックに標的を変え家に忍び込む。

ヒッピー達はクスリでハイになったクリフと飼い犬にボッコボコにされ、最後の1人なんてリックに火炎放射器で焼かれるんですよ、、。

ああ、無理です〜、、。

ラストの数分は、怒涛のバイオレンスであっという間やった。タランティーノ作品にしてはまだ軽かったような気もする 笑

 

怪我を負ったクリフを見送り、騒動を聞きつけた隣家にリックは招かれ、初めてシャロンに会う。挨拶のハグをし、家の中へ。深夜に起こった不運な出来事を肴にでもして、優しい隣人達と語り合った、、のかな?

と、ここでフィナーレを迎え、「ディカプリオもブラピも死ななくて良かった〜。途中、長かったけどまあまあ楽しかったなぁ〜。」なんて思いながら、帰りの地下鉄で映画の感想を検索。評価はとても分かれていたけど、みんな「シャロン・テート事件」とか「マンソン・ファミリー」とか書いてある。

何なんやろ、、。

 

 

 

震えたよね。。。

正反対のラストに。

 

カルト集団によって自宅を襲撃され、凄惨な最期を迎えた身重のシャロン

タランティーノはどうして事実とは正反対のハッピーエンドでこの映画を締めくくったのか。

せめて映画の中では彼女に幸せになって欲しかったのかな。忠実に事実をそのまま表現するよりも心に残り、タランティーノがとてもリスペクトの気持ちを持ってこの作品を作り上げたのが分かる。

シャロンの夫であったポランスキーは随分前に淫行とかあったよね、確か。こんな過去を背負った人だとは全く知らなかった。犯した罪は責められるべきやけど、映画界に功績を残した偉大な人である事に変わりはないよね。

 

ミーハーな私でも十分楽しめたので、年配の方や映画通の人には堪らない作品でしょうね。

シゲも見たかなぁ〜。